活用事例 | 株式会社東急コミュニティー
事例サマリー
マンション・ビル管理大手。現場DXアプリ『KANNA』の導入により、修繕・工事進捗の写真共有や報告業務をデジタル化し、関係者への迅速な情報共有と管理員の業務負担軽減を達成しました。
企業概要
事業概要
東急不動産ホールディングスの完全子会社。分譲マンション・ビルの管理受託、大規模修繕工事の企画・施工、公共施設(指定管理者)の運営管理を手掛ける、業界最大手クラスの総合管理会社です。
アセット規模・種類
管理受託戸数はマンション・ビル合わせて全国数十万戸規模。業界トップの資産管理規模を有します。
経営課題とDX方針
経営・業務の課題
管理員や技術職の高齢化と人手不足に伴う、現場の入力ミス防止や安全・健康管理の高度化、および業務報告の効率化。
目指す目標
管理員・技術スタッフの負担軽減と、デジタル化による業務の可視化、安全で働きやすい環境づくり。
DX方針・取り組み
「課題起点」のデジタル化を推進し、自社開発アプリやSaaSを積極的に導入。現場の働きやすさ(健康管理DX含む)とデジタル活用度(デジタルアダプション)を高める。
直近5年の財務情報
財務グラフ
非上場等のため、グラフ表示に必要な売上高推移データが公表されておりません。ツールの導入と財務状況の関連
東急不動産HDの完全子会社として、グループの新規開発マンションの管理や既存契約のストックにより安定的に売上・利益を伸ばしています。2025年頃に現場・施工管理アプリ「KANNA」を導入。マンション原状回復や巡回管理等の現場業務において、協力会社との予定管理、写真報告、進捗共有をデジタル一元化。スタッフの事務連絡時間や現場移動の負荷を減らすことで、業界的な人手不足や残業規制の中でも、業務サービス品質を落とさずに管理利益率の向上を図っています。
当サイト未掲載の他ツール導入情報
- Volt MXによる自社開発「管理員日誌アプリ」
- Box (全社セキュアコンテンツ管理)
- Pendo (ITツールの定着化・利用分析)
- AYUMI Scan/AYUMI Board (管理員向けの健康管理DX)
- DIGGLE (予実管理)
導入ツールと活用事例
KANNA
自社内だけでなく、下請けの職人や協力会社、資材の問屋まで含めて計20箇所以上の企業を直接訪問し、徹底的に説明会を行って浸透させる必要があったため、定着に向けた人的・時間的パワーの投入が大きい。
導入1年でチーム全体の残業時間を約20%削減することに成功し、手戻りのトラブル対応費や移動時間の削減も含めると、ツール導入コストを大きく上回る効率化の投資対効果を得ている。
電話や立ち合いの削減といった日々の現場オペレーションの効率化から、完了報告に伴う請求支払い処理の迅速化、さらには住民説明会での施工品質のアピールによる顧客満足度向上まで、事業全体のプロセスに広範なメリットをもたらしている。
導入前の課題
各地の協力会社への主な現場連絡が電話だったため、お互いの時間を奪い「伝言ゲーム」のような状態になり連絡齟齬が多発していた。そのため、事前調査図面や指示が実際の現場職人に伝わらず施工当日のトラブルに繋がっており、その対応や頻繁な現場立ち合い、土日の住民説明会開催などが要因となって社員の長時間残業と休日稼働が問題化していた。
選定理由
グループ会社である東急Re・デザインで既に導入されており高い成果を上げていたため、その推奨があったこと。また、現場への情報共有手段を「KANNA」に一本化できることに加え、他社製品と比べてカスタマイズ性が高く、ベンダーに依頼することなく自社で業務フローや案件ステータスの設定・変更を行える点が我々の業務に最適であった。
実施内容・プロセス
2名によるプロジェクトチームを立ち上げ、社内だけでなく取引のある約20社以上の全協力会社に直接出向いて徹底的に説明会を開催、事務担当者まで含めてツールの利用浸透を図った。連絡手段をチャットに統一し、現調シート・図面・写真をクラウドで一括管理。一部資材問屋へもアカウントを配布した。施工前の壁紙状態などを撮影・アップロードしてもらい遠隔で指示・確認できる体制を構築した。
得られた効果
当サイトの独自考察とまとめ (KANNA)
東急コミュニティーが現場管理アプリ「KANNA」を導入し、施工管理における宿命的課題である「伝言ゲームによる連絡齟齬」を劇的に解消した好事例です。成功の核心は、自社内だけでなく、20社以上の社外の協力会社や資材問屋まで巻き込み、徹底した対面説明会を通じて「現場で使われる状態」を作り上げた点にあります。この泥臭い現場浸透プロセスがなければ、いくら便利なツールであっても形骸化したでしょう。
また、本ツールの強みである「カスタマイズ性の高さ」を活かし、ベンダーに頼らず自社で案件のステータス管理や業務フローの変更を機動的に行ったことも早期定着に寄与しています。これにより、工事完了から支払いまでのバックオフィス業務も自動的に連動してスムーズになりました。
本ツールは、多数の外部協力会社と同時並行で工事を進めるリフォーム会社や修繕事業者、物件管理会社に最適です。導入のピットフォールとしては、単にアカウントを配るだけでは現場の職人が使ってくれないため、導入初期における社内外への密な説明や、スマホ撮影による「遠隔指示」での移動時間削減など、現場が「楽になる」メリットを明確に示す推進力が必要となる点です。