導入企業MusubellROOV

活用事例 | 野村不動産株式会社

企業名 野村不動産株式会社
主なエリア 首都圏中心、関西、東海、および主要地方都市

事例サマリー

野村不動産グループの中核デベロッパー。電子契約ツール『Musubell』や3D/VR空間内覧『ROOV』の導入により、分譲マンション販売プロセスのデジタル化を進め、顧客利便性と営業生産性の双方を向上させています。

企業概要

事業概要

野村不動産ホールディングスの中核。分譲マンション「プラウド(PROUD)」や戸建、オフィスビル「PMO」、物流施設「Landport」等の開発・賃貸、不動産仲介(野村の仲介+)などを手掛ける、日本を代表する総合デベロッパーの一角です。

アセット規模・種類

野村不動産HDの売上高は年間7000億〜9000億円規模。マンション分譲および都市開発で国内屈指のアセット規模を誇ります。

経営課題とDX方針

経営・業務の課題

多様な物件・アセットの供給増加に伴う営業効率の向上と、ペーパーレス推進やIT統制・セキュリティの維持。

目指す目標

RPAやAIによる「時間の創出」と、データ活用に基づく経営判断の高度化、顧客QOL向上のための空間デジタル化。

DX方針・取り組み

「デジタルドリームの実現」により、個に寄り添う姿勢をデジタル技術で深化させ、新たな空間価値とQOL向上を創出。DX認定事業者。

直近5年の財務情報

財務状況(売上高と営業利益率の推移) 売上高 営業利益率

6,450億円 6,547億円 7,347億円 7,576億円 9,425億円 14.1% 2022年3月期 15.2% 2023年3月期 15.3% 2024年3月期 15.7% 2025年3月期 14.7% 2026年3月期

ツールの導入と財務状況の関連

直近の2026年3月期には売上高9,400億円超へと飛躍的な拡大を遂げ、営業利益も1,300億円を突破するなど非常に強力な財務実績を記録しています。同社は2020年8月(分譲マンション)および2021年11月(不動産仲介)に、業界内でいち早く重要事項説明・契約書作成支援クラウド「Musubell」を導入。契約プロセスのペーパーレス化によるコスト削減に成功。また、3Dコミュニケーションプラットフォーム「ROOV」を用いた分譲物件の横断管理など営業DXを精力的に推進し、販売期間の短縮と販売費・一般管理費(販管費)率の抑制を進めた結果が、近年の売上・利益率の急拡大を下支えしています。

当サイト未掲載の他ツール導入情報

  • ROOV (空間デジタル内覧)
  • ノムコムAIアドバイザー (生成AI対話)
  • Robo-Pat AI (RPA)
  • Keyspider (クラウドID管理)
  • ConforMeeting SaaS (ペーパーレス会議)

導入ツールと活用事例

Musubell

導入時期: 2020年8月(分譲) / 2021年11月(仲介)
現場の定着しやすさ

旧システムからの移行期における調整等はあったものの、致命的な混乱はなく現在は極めてスムーズに定着。人的作業の半減などの明確な効率化メリットが現場に受け入れられ、定着難易度は低い。

コストパフォーマンス

年間約3,000戸という大規模な契約ボリュームに対し、電子化による印紙税・郵送費の直接削減、さらに印刷・配送・差し替えにかかる人的リソース削減分を掛け合わせると、極めて巨大な投資対効果(ROI)を生み出している。

業務効率化の幅

「物件-住戸-契約者」を紐づける独自の分譲契約管理から電子署名、さらには重説関連の管理規約の配布・動画化など、新築分譲実務のフロントからバックオフィスにまたがる全プロセスをカバーしている。

導入前の課題

新築分譲マンション売買契約において、すべての契約関連書類を紙で出力・管理しており、全住戸分の印刷・製本、および複数部署間での契約書の物理的な受け渡しに多大な時間と工数がかかっていた。特に契約書の修正事項が発生した際の手動での刷り直し・差し替え作業や、本社と遠方の各販売センター間で契約書をセキュリティ便などの物理配送でデリバリーする人的・時間的・コスト的負担が大きかった。また、年間約3,000戸以上にのぼる契約で生じる多額の印紙税やセキュリティ便の配送費といった直接的コストも無視できない課題であった。

選定理由

新築分譲事業特有の「物件 > 住戸 > 契約者 > 共有者・連帯保証人」が階層的に紐づく極めて特殊な顧客・契約管理データ構造にシステム側が標準で最適化されている点。他社の電子契約サービスは、外部作成した書類を単にアップロードするだけの形式が多かったのに対し、Musubellは書類作成から承認、締結、管理までがシステム内で一気通貫で完結し、実務フローへそのまま適用できた点。さらに、導入前検討期から現在にいたるまで、ベンダー側のレスポンスが極めて速く、きめ細やかで安心できるサポート体制が整っていたこと。

実施内容・プロセス

新築分譲契約手続きの全面的な電子・ペーパーレス化を推進。これまで郵送や対面の手渡しで行われていた契約書・重説等の作成から、部署間での承認・管理にいたるフローをオンラインでの一元管理ワークフローへと移行した。初期の他システムからのデータ移行時の課題を乗り越え、現在は致命的な問題なくスムーズな運用を確立。さらに、重説のペーパーレス化(配布書類機能を用いた管理規約などの電子配布)や、説明業務自体の動画化といったデジタル化の第二フェーズにも取り組んでいる。

得られた効果

契約書類の印刷や部署間の物理的な受け渡しなど、契約関連実務にかかる作業時間を約半分以上(50%超)削減することに成功した。従来は複数人で行っていた一連のデリバリー・管理作業が、システム化により実質的に1人で完結できるようになり、人的コストを大幅に削減。セキュリティ便の郵送コストや数千件分の印紙代といった直接的なコスト負担も劇的に削減された。オンライン上での契約締結により、購入顧客側の手続きや来場負担を軽減した。

当サイトの独自考察とまとめ (Musubell)

野村不動産の事例は、年間数千戸規模の供給量を誇るトップクラスのデベロッパーが、プロップテックを活用して「業務の完全なペーパーレス化と直接コストの削減」を同時に成し遂げたDXの代表的成功事例です。分譲マンション特有の「一物件に数百住戸が属し、共有名義人や連帯保証人が絡む」という極めて複雑なデータ体系に対し、他社用システムをカスタマイズするのではなく、最初から分譲に最適化されたMusubellを選択した眼識が成功の最大の要因です。

「デリバリー」と呼ばれる、契約書の物理発送や刷り直しなどの地味で重い作業時間が半分以下になったことは、業務のスピードアップとミスの極小化に大きく寄与しています。現在は重説資料のペーパーレス配布や動画説明化、さらには引き渡し(鍵の受け渡し)業務の電子化など、プロセスの末端まで一気通貫でのデジタル完結を志向しており、この構想力は業界をリードしています。大量の住戸管理と契約書類に追われ、製本やデリバリーの人的コスト・印紙税コストを本気で削減したい大手〜中堅マンションデベロッパーにとって、ベンチマークすべき事例です。

ROOV

導入時期: 2022年頃

※本ツールの導入事例詳細・評価につきましては、提供会社の公式情報等をご確認ください。